まりこまりぃ。の部屋語り

毎晩の晩酌は純米酒と芋焼酎。エプロンよりも割烹着。掃除機よりも箒が好きなの。お出汁を生かした料理が得意で・・昔ながらを愛するインコ2匹との穏やかな日々。

紀子さんとわたし5 『しばしのお別れ』

約一年半に渡り、お世話してきた紀子さん。

今年で78歳になった。



2年前、ずっと連れ添っていたご主人が他界。

子供はいなかったので、一日に3回ヘルパーが入る生活を続けていた。

ご兄弟が多く、妹さん二人とお兄さん一人。

週に一度は遊びに来ていて、一番上のお兄さんはなんと85歳!

皆さんと、とても仲が良く。顔を合わせる事も多かった。



紀子さんとは初めて会った時から、気が合っていて

お互いに、一緒にいると居心地のよい関係。

何か通じ合うものがあったの。



優しくて、人が好きで、情が強くて



知症が日に日に強くなっていく中




一緒に歌を唄ったり、お友達から来た手紙を代読したり

冗談を言い合ったり・・・・



紀子さんの事は家族よりも知っていて、好きな事、嫌いな事

好物をとにかく作って、やりたくない事は極力やらず

自分らしい生活をなるべく送って貰える様に、サポートしてきた。



一時は寝たきりになり、もうだめかと思った時もあったけど

その度に励まし乗り越えてきた。



今日は、妹さん夫婦と、もう一人の妹さんが来ていた。


そして、こう告げられた



「今週の日曜日、ついに施設に入れる事にしたのね、、。」




私は思わず涙堪えきれず泣いてしまい、妹さんも一緒に涙してくれました。





この日が来るって、ずっと覚悟していたけれど

実際にきてしまったんだ。





ご家族からは本当に沢山の感謝の言葉を頂いた。



「まりこさんが入っている日は安心して預けられたし

お姉さんもまりこさんの作った料理はよく食べていたもの。

始めて逢った時から、この子が来て良かったって思っていたのよ。本当にありがとうね」



私の事をそんな風に見ててくれたんだ。想いは伝わっているんだなぁって。

大好きなこの仕事を通して、素敵な家族と会えた事

それだけで、宝物を貰った気持ちでいっぱいです。





通いなれた道を歩くことも、紀子さんの家に行くことも

もうない。



その道中で出会った、おじさんとの挨拶も楽しい会話もうする事もなくなる。




生きていくって切ない




だけど、これが人生なのだよね





落ち着いたら、手料理持って施設に尋ねに行くと約束した。



「絶対よ」と紀子さんは力強く言った。



「はい!必ず行きます^^」


まりこまりぃ。の部屋語り

毎晩の晩酌は純米酒と芋焼酎。エプロンよりも割烹着。掃除機よりも箒が好きなの。お出汁を生かした料理が得意で・・昔ながらを愛するインコ2匹との穏やかな日々。